難聴児子育て

急遽、人工内耳を取り外すことになりました。

右耳の人工内耳の手術跡に小さなふくらみができていることに気づきました。

最初はほんの小さいふくらみでしたが、日を追うごとに少しずつそのふくらみが大きくなってきたため、人工内耳手術を受けた病院で予約外で診てもらうことにしました。

診察にて、しっかり治療するために入院をすることをすすめられたため、急遽その日からはるぴーは入院することになりました。

風邪

12月の初めに家族で風邪をひいてしまいました。

はるぴーも風邪症状と熱が1,2日出ましたが、それ以降は熱もおさまり、元気になりました。

ただ、風邪症状が落ち着いたタイミングで、右耳の手術の跡が少しふくらんでぷにぷにしていることに気づきました。

はるぴー自身は元気で、熱もなく機嫌良く過ごせていたので、様子を見ていました。

次の日になると前日気になっていた手術跡のふくらみがさらに大きくなっていました。

夜になっても状況は変わりませんでした。

翌朝、手術跡のふくらみがさらにひどくなっていたので、朝から予約外で人工内耳手術を受けた病院で診てもらうことにしました。

先生曰く、手術の跡のところに膿が溜まっているとのことで、内服で薬が効くかどうかわからないので、入院して点滴で治療することをすすめられ、緊急入院となりました。

まさか入院となるとは想像していなかったので、とてもびっくりしました。

一度家に帰り、妻に入院の準備をしてもらい、その日の夕方からはるぴーは入院となり、妻が付き添うことになりました。

入院

人工内耳手術の跡に膿がたまっているということで、入院が決まりました。

抗菌薬の入った点滴を投与して、手術跡のふくらみがひくかどうかをみてもらうことになりました。

もし薬が効かずに、ふくらみがどんどん広がっていくようなら、外科手術が必要と言われました。

薬が効くかどうかは、実際に薬を投与してみないとわからないと言われました。

外科手術の場合、人工内耳を取り出さなくてもよい手術と、人工内耳手術を取り出なさないといけない手術に分かれるようです。

抗菌薬入りの点滴を5日間連続で投与して、手術跡の腫れがひくか様子をみることになりました。

はるぴーの場合、幸い点滴が効いてくれたようで、数日で腫れがひいてくれたのでほっとしました。

退院

手術跡の腫れがひいてくれたので、入院してから6日後に退院が許され、はるぴーは家に帰って来ることができました。

内服の抗菌薬が処方されたので、毎食前に使用しました。

塗り薬の抗菌薬も処方されました。

はるぴーも久しぶりに家に帰ってこれてほっとしたと思います。

家の中では、ハイハイとつかまり立ちでアクティブに動き回っていました。

家族みんなで家で久しぶりにすごせたのでとても嬉しかったです。

ただ、退院の翌朝、耳の手術跡をみてみると、またその部分がふくらみはじめていることに気づきました。

慌てて妻が病院に電話をかけると、退院したばかりなので、今日は様子をみてもらい、ふくらみが広がるようなら明日診ますと言われました。

案の定、翌日、手術跡のふくらみが広がっていたので、また病院へ受診することとなりました。

再入院

予約外で先生にはるぴーの耳の腫れを診てもらい、また膿がたまってきていることがわかったため、再入院が決まりました。

今度こそ、菌の根絶を目指しましょうと先生から言われました。

せっかく退院したのに、またすぐに再入院となり、かなりガックリしました。

付き添い入院してくれる妻にはほんとうに感謝してもしきれません。

負担をかけて申し訳ないです。

この日から右耳に人工内耳をつけるのをやめて、右耳を休ませることになりました。

左耳は言語聴覚士の先生に入院している部屋のなかでマッピングをしてもらい人工内耳の出力をさらに大きくしてもらいました。

菌の同定により、はるぴーの耳の手術跡のふくらみには抗菌薬が効きにくいMRSAという菌が存在していることがわかりました。

抗菌薬がMRSAに効果があるとされる抗菌薬に切り替わり、耳の腫れがひくかどうかを様子をみることになりました。

1度目の入院のときは、あまり離乳食を食べなかったはるぴーですが、離乳食をはるぴーの好きなパンとうどんに変えてもらったら、それに関してはよく食べるようになりました。

それ以外の離乳食はあいかわらずあまり食べませんでした。

MRSAに対して効果があると言われる抗菌薬の点滴を5日間投与して、耳の腫れがひくかどうか観察した結果、残念ながら腫れが思うようにひきませんでした。

手術決定

5日間点滴をしても、抗菌薬がうまく効かず、5日目に腫れが急にひどくなったため、はるぴーは腫れのある右耳の緊急手術を受けることになりました。

耳の腫れに加え、人工内耳の磁石が入っている頭蓋骨部分にもぷにぷにとしたふくらみもありました。

CTによる画像診断で、人工内耳インプラントの表側と裏側にかけて、炎症があり膿が溜まっていることがわかり、それをもとにその日に緊急手術が行われました。

インプラントへの細菌のこびり付き具合により、人工内耳インプラントを取り外す必要があるかどうか判断されます。

はるぴーの場合、人工内耳インプラントの表側だけでなく、裏側まで膿が溜まっていたため、画像診断の際に人工内耳を取り外すことが決まりました。

膿が付着しているのが表側だけの場合、洗浄することで人工内耳インプラントを取り外すことなく、手術により膿を取り出すことが可能だったようです。

はるぴーの場合、蝸牛へ埋め込まれている電極のうち、細菌感染の影響を受けている部分は切り落とし、影響を受けていない電極部分は体内に残しました。

電極以外のインプラントの部分も手術により取り出しました。

はるぴーが痛い思いをして入れた人工内耳インプラントを取り外すこととなり、とても心が痛みました。

また、リハビリを頑張って音に対する反応があったのにもかかわらず、片方の耳から音をまた奪ってしまうこととなり、とてもつらい気持ちになりました。

数カ月後に再手術をして、また人工内耳インプラントを頭に挿入する予定ですが、その時もまたはるぴーが痛い思いをするので、それもとても心苦しいです。

ただ、人工内耳インプラントに細菌がこびりついてしまった場合、取り外す手術を受けないと、耳の腫れもおさまらず、点滴もずっとしないといけないため、手術を受けるのはやむないことでした。

手術は2時間弱の手術でした。

術後経過

手術後も念の為、細菌が残っていてはいけないので、5日間、抗菌薬の点滴を続けることになりました。

術後すぐは手術による痛みでぐずりましたが、翌日には痛みでぐずることはほとんどなくなりました。

術後4日ほどで、はるぴーは完全に元気になり、ベッドの上で、持っていったおもちゃで夢中になって遊ぶことが増えました。

手術したあとの耳の傷跡もきれいで、日に日に腫れもひいてくれたのでよかったです。

退院後

12月中旬から1月の上旬まで、途中1日家に帰ってきた日はありましたが、実に3週間以上の病院ではるぴーは入院生活を送りました。

その間、ずっとはるぴーのそばに付き添ってくれた妻には感謝してもしきれません。

慣れない環境と、心配や不安で、付き添い入院期間中は、かなりの負担がかかったと思います。

はるぴーが大変な手術を受けても、はるぴーが笑ってくれることが多かったのは、妻が日頃からよくはるぴーに笑いかけてくれていたからだと思います。

術後の耳の傷も、退院して数日が経過しましたが、腫れたり、膿がでてきたりする兆候もなく、少しずつ傷跡が目立たなくなってきているように思います。

また、春先に人工内耳を入れる手術を予定していますが、これがはるぴーが受ける最後の手術になることを祈っています。

大変なことを乗り越えて、笑顔で元気にすごす今のはるぴーをみていると、はるぴーはほんとうに強い子だと感じます。

本人が機嫌良くすごしているのに、いつまでも親がくよくよしていても仕方ないと個人的には思うので、はるぴーに負けないくらい前向きに日々をすごしていきたいと思います。

今回の一件は、病気をせずに家で家族みんなですごせる時間があたりまえのことではなく、とても感謝すべき時間なのだと深く再認識させられた出来事になりました。

はるぴー、よく頑張ったね!

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ゆう

薬に含まれる有効成分オタクで、どのようなメカニズムで薬が効果を示すか勉強することが好きです。 2016年薬学部卒業後、調剤併設型ドラッグストアで薬剤師として勤務しています。 薬を使う必要性や注意事項など、わかりやく紹介していきます。

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