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みなさんは、風邪で病院を受診したときに、医療用のPL配合顆粒を処方されたことはありませんか?
医療用のかぜ薬の定番とされるPL配合顆粒と同一成分が同量配合された市販薬として、パイロンPL顆粒Proが2021年の8月についに発売されました。
病院で処方されるものと同じで、昔から使われてきたものなので、他の市販薬のかぜ薬よりも安心感があると思います。
風邪をひいて体調が悪いときには、安心感のある製品を選びたいですよね。
この記事では、風邪によるつらい症状に悩まされている方向けに、医療用と同量配合のかぜ薬、パイロンPL顆粒Proの特徴、有効成分、注意点について薬剤師ゆうが解説していきます。
パイロンPL顆粒Proの特徴
パイロンPL顆粒Proの主な特徴は、以下の3つです。
- 医療用のかぜ薬PL配合顆粒と同量配合のかぜ薬
- つらいのどの痛み、熱、鼻みずによく効く
- 一回量ずつ個別包装になっており持ち運びやすい
今まで、医療用のかぜ薬の定番だったPL配合顆粒と同じ成分が入った市販のかぜ薬に、パイロンPL顆粒というものがありました。
ただし、この商品は医療用のPL配合顆粒よりも20%配合量が減らされたもので、完全に医療用と同じものとはいいがたいものでした。
今回、2021年の8月に新しく発売されたパイロンPL顆粒Proは、医療用と同一の有効成分が同量配合された初めての市販薬です。
そのため、今まで発売されていたパイロンPL顆粒と比べて、つらい風邪の諸症状にさらに良く効いてくれることが期待できます。
効能・効果として、のどの痛み、発熱、鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、悪寒(発熱によるさむけ)、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛みの緩和が認められています。
その中でも、特にのどの痛み、熱、鼻水によく効いてくれます。
パイロンPL顆粒Proは、一回量ずつ個別包装になっているため、持ち運びやすく、外出先でも服用することができます。
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パイロンPL顆粒Proの有効成分
パイロンPL顆粒Proの有効成分は、4種類あります。
解熱鎮痛成分(熱を下げたり、痛みを鎮める成分)
アセトアミノフェン
脳の体温調節中枢や中枢神経などに作用して熱を下げたり、痛みを抑えたりします。
ただし、のどの炎症を直接抑えるはたらきはありません。
サリチルアミド
熱や痛みの原因物質であるプロスタグランジンの産生を抑えることで、熱を下げたり、痛みを抑えたりします。
身体の炎症を抑えるはたらきがありますが、長期間服用すると、胃を荒らす原因となるので、その点には注意が必要です。
体温調節中枢は、脳の中に存在し、体温を一定に保つはたらきをします。通常は37度前後に体温を保とうとしますが、風邪などの感染症にかかると普段よりも高い温度、38度や39度に体温を保って、ウイルスを早く体の中から排出しようとする防衛反応を起こします。
鎮痛補助成分(鎮痛薬の痛みを抑えるはたらきを助ける成分)
無水カフェイン
解熱鎮痛成分の痛みを抑えるはたらきを助けるほか、頭痛や頭重感、疲労感を軽減します。
血圧を上昇させるはたらきがあるので、高血圧の方は血圧の変動に注意が必要です。
抗ヒスタミン成分(鼻水・鼻づまり・くしゃみを鎮める成分)
プロメタジンメチレンジサリチル酸塩
鼻水・鼻づまり・くしゃみなどの原因物質である、ヒスタミンのはたらきを抑えることで症状を改善します。
即効性が高く、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状を早く鎮めてくれますが、眠気が出やすい点には注意が必要です。
また、抗コリン作用があるため、口が乾いたり、尿がでにくくなることがあります。
抗コリン作用とは、リラックスしているときに活発になる神経である副交感神経を調節しているホルモン、アセチルコリンのはたらきを抑える作用のことで、副作用として、口の渇きや尿が出にくくなるなどの副作用が起こることがあります。
パイロンPL顆粒Proの注意点
パイロンPL顆粒Proの注意点は、以下の4つです。
- 眠気、口の渇きなどの副作用がでることがある
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の方は服用できない
- 解熱鎮痛薬を飲んで喘息を起こしたことがある方は服用できない
- 服用により一時的に眼圧が上がったり尿が出にくくなったりする可能性がある
パイロンPL顆粒Proには、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩が含まれているため、眠気や口の渇きなどの副作用がでることがあります。
そのため、服用中は車の運転や危険な機械類の操作をすることは避ける必要があります。
また、解熱鎮痛成分が含まれているため、胃に負担をかけることがあり、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の方は服用できません。
今までに、解熱鎮痛薬を飲んで喘息を起こしたことがある方は、パイロンPL顆粒Proを服用して喘息を起こしてしまう可能性があるので、服用しないでください。
服用により、プロメタジンメチレンジサリチル酸塩が持つ抗コリン作用により、一時的に眼圧が上がったり尿が出にくくなったりする可能性があります。
そのため、緑内障の方や、前立腺肥大による排尿障害をお持ちの方は注意が必要です。
今回の記事が、皆さんの商品選択の参考になれば幸いです。